高校生の頃周りの女子達がこぞって使ってた「信じらんなぁい」「あーりぃえなぁぁい」というフレーズが好きじゃなかった。当時仲良くしていた男友達が毎回「うるせぇな、信じろよッ」と彼女らに突っ込んでた気持ちがよくわかるなと眺めてた。
今でも当時の口癖を引き摺ってる中年女子はいるけれど、その言葉にさほど意味はないんだろう。
アリエナイことなど無いのにな、と胸の奥で呟く私はやはり万年思春期おばさんだ。
先日義母が私の買ってきた卵をひとパック丸ごと床に落として全部割ってしまった。
あらぁ!と叫んでいたので台所を覗いたらゲラゲラ笑いながらやーだわぁ〜あらあらあら
とか言って片づけているとこだった。
「パックの中に割れたのはオムレツにするからボールに集めよう」と私が言うと、義母はまだ
笑いながら、
「うん、そうそう!大丈夫よ。こんなこともあるのねぇ〜」と言った。
そういえば「信じらんない」も「ありえない」も義母の口から出たのを聞いたこと無い。
私もどうせ言うなら「こんなこともあるのねぇ」のほうがいい。
一言くらい謝ってくれればいいのにと思わなくもないが(笑)、ここで「信じらんなぁい」などと言われたらきっと「信じてよ!」と返しちゃうに違いない。
“心持ち”って案外言葉遣いにでるし、それは人に連鎖する。また教えられてしまったなぁ。